GPUの紹介
GPU(Graphics Processing Unit)は、画像処理やビジュアルレンダリングなど、高度な計算処理を高速で実行するために設計された半導体デバイスです。元々はコンピュータのディスプレイに画像を描画するために開発されましたが、近年ではその高い並列計算能力が注目され、幅広い用途に利用されています。

1. GPUの基本的な機能
- 画像処理
3Dグラフィックスや2Dイメージのレンダリング、ゲームのグラフィック描画など、視覚的なコンテンツの生成や表示を高速で行います。 - 並列計算
数百から数千個の小規模なコアを持ち、大量のデータを同時に処理することが得意です。この特性は、科学計算やAI(人工知能)の学習モデルに最適です。 - ビデオデコード/エンコード
映像コンテンツの再生やエンコードを高速化し、ストリーミングサービスや動画編集ソフトで活用されています。
2. 主な用途
(1) コンピュータグラフィックス
- ゲームの3Dレンダリング
- CAD(コンピュータ支援設計)やCG制作
(2) 科学技術計算
- 気象シミュレーション
- 分子モデリング
- 天体物理学のシミュレーション
(3) AIとディープラーニング
- ニューラルネットワークのトレーニング
- 画像認識や自然言語処理
(4) 暗号通貨のマイニング
- 暗号通貨の生成や取引に必要な計算処理
(5) データセンター
- クラウドコンピューティング
- サーバーの高速処理
3. GPUの種類
(1) ディスクリートGPU
- 主にNVIDIAやAMDが提供。
- 高性能でゲームやプロフェッショナル用途に最適。
- 例: NVIDIA GeForceシリーズ、AMD Radeonシリーズ。
(2) 統合型GPU
- CPUに内蔵される形で提供される。
- IntelやAMDのAPUに搭載。
- 電力効率が高く、軽い処理向け。
(3) AIアクセラレーター
- AI専用の高性能GPU。
- NVIDIAのTensorコアを搭載した「NVIDIA Tesla」など。
4. 主要なGPUメーカー
- NVIDIA
高性能GPUのリーダーであり、特にゲーム用GPUやAI用途での評価が高い。 - AMD
競争力のある価格と性能で、NVIDIAに次ぐ主要プレイヤー。 - Intel
主に統合型GPUを提供していたが、近年は専用GPU市場にも参入。
5. GPUの進化と未来
近年ではGPUの用途がゲームや映像処理を超えて広がっています。AI技術の発展やメタバースの普及により、GPUの需要はますます増加しています。また、エネルギー効率の向上や量子コンピューティングとの統合が次の大きな進展とされています。
GPUは、現代のテクノロジーを支える重要なコンポーネントとして、私たちの生活に欠かせない存在となっています。
世界の主要なGPU(グラフィックス処理装置)メーカーの比較
世界の主要なGPU(グラフィックス処理装置)メーカーの売上ランキングと市場シェアは以下の通りです。
| 順位 | メーカー | 売上高(億ドル) | 市場シェア(%) |
|---|---|---|---|
| 1位 | NVIDIA | 146.5 | 45.4 |
| 2位 | AMD | 91.3 | 28.8 |
| 3位 | Intel | 33.4 | 10.4 |
| 4位 | Qualcomm | 15.2 | 4.7 |
| 5位 | Apple | 10.5 | 3.2 |
これらの企業の時価総額(評価額)は市場の変動により日々変化しますが、2024年12月8日時点での株価を基にした時価総額の概算は以下の通りです。
| メーカー | ティッカーシンボル | 株価(USD) | 発行済株式数(億株) | 時価総額(億USD) |
|---|---|---|---|---|
| NVIDIA | NVDA | 142.44 | 約25 | 約3,561 |
| AMD | AMD | 138.59 | 約16 | 約2,217 |
| Intel | INTC | 20.92 | 約41 | 約858 |
| Qualcomm | QCOM | 159.51 | 約11 | 約1,755 |
注: 発行済株式数は概算であり、最新の情報は各企業の公式IR情報をご確認ください。
これらの企業は、GPU市場において重要な役割を果たしており、それぞれの製品はゲーム、データセンター、AI、モバイルデバイスなど多岐にわたる分野で活用されています。
主要なGPUメーカーの株価の10年間の変化
主要なGPUメーカーであるNVIDIA、AMD、Intelの過去10年間の株価推移を以下にまとめました。
| 年度 | NVIDIA(NVDA)終値(USD) | AMD(AMD)終値(USD) | Intel(INTC)終値(USD) |
|---|---|---|---|
| 2014 | 20.60 | 3.97 | 36.29 |
| 2015 | 32.96 | 2.87 | 34.45 |
| 2016 | 106.74 | 11.34 | 36.27 |
| 2017 | 193.49 | 10.42 | 46.16 |
| 2018 | 133.50 | 18.01 | 46.93 |
| 2019 | 235.30 | 45.86 | 59.85 |
| 2020 | 522.20 | 92.56 | 49.82 |
| 2021 | 294.11 | 143.90 | 51.50 |
| 2022 | 146.14 | 64.77 | 26.43 |
| 2023 | 495.20 | 110.30 | 50.25 |
| 2024 | 141.99 | 138.59 | 20.92 |
*注: 2024年のデータは2024年12月8日時点のものです。

これらのデータから、各社の株価は以下のような傾向を示しています。
- NVIDIA(NVDA): 2014年から2020年にかけて大幅な上昇を見せ、特に2020年には500ドルを超える高値を記録しました。しかし、その後は変動があり、2024年12月時点では約142ドルとなっています。
- AMD(AMD): 2014年から2020年にかけて着実な成長を遂げ、2020年には約92ドルの終値を記録しました。その後も上昇傾向が続き、2024年12月時点では約139ドルとなっています。
- Intel(INTC): 2014年から2019年にかけて緩やかな上昇を見せましたが、2020年以降は下落傾向にあり、2024年12月時点では約21ドルとなっています。
これらの株価推移は、各社の業績や市場動向、技術革新の影響を反映しています。特にNVIDIAとAMDは、AIやデータセンター向けの需要増加により大きな成長を遂げています。一方、Intelは競争激化や市場シェアの変動により株価が低迷しています。
詳細な株価チャートや最新情報については、各社の公式ウェブサイトや金融情報サイトをご参照ください。
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